1-2:FXで負けないために

FXをやっていくには、負けないことが重要です。負けないとはいっても、10回エントリーして4回は思った方向と逆になってしまうことが前提です。上がるかと思えば下がる、下がると思えば上がる。1回ごとの取引で、利益が出て大喜び、損失になったので夜も寝れなくなる、となると年間を通じての勝ちはありません。

(1)大数の法則

これは確率の話です。コインを投げて表が出るか、裏が出るかはわかりません。確率は1/2です。しかも、1回目が表が出たからといって、2回目が裏が出るかはわかりません。毎回のコイン投げは、表と裏の出現は1/2です。
しかし、何回も繰り返すことで確率が想定内に落ち着いてきます。大体、100回もやれば、表と裏の回数は50回ずつになりそうです。これが大数の法則です。

FXでは、ある通貨ペア(ドル円とか)で上がるか下がるかは誰もわかりません。
そこで、勝ちパターンにはまったチャートを見つけてエントリーしていくことになります。
勝ちパターンでの勝率は6割程度と、鹿子木さんがおっしゃています。実際はもう少しありますが、6割とします。となると4割は想定の逆となります。上がると思ったが下がる、下がると思えば上がる、というのはよくあります。

その勝率で、実績を出すには、「大数の法則」を味方につけることになります。上がるか下がるかわからないからと言って、適当にやっていると勝率は50%です。ここから,FX業者の手数料をひかれるので確実に赤字になります。

勝率を上げるためには、勝ちパターンにあったチャートでエントリーしますが、それでも40%は負けます。ここで考えないといけないのは、10回やって4回負けて6回勝つということではありません。
100回やって60回勝ち、40回負ける、ということです。40回負けても大丈夫としなければなりません。これが大数の法則です。

本の中で、『1回の取引は証拠金の2.5%』という指摘があります。100万円の証拠金といれるとなると、たとえ損切りしても、2.5万円です。

少々、負けが続いても証拠金がなくなってFXから撤退することはありません。まずは100回のトレードができることで、60回は勝つことが来ます。
そのためには負けを40回連続しても、まだゼロ地点です。40回×2.5万円=100万円です。40回も連続して負けるというのもなかなかできませんが、大数の法則を味方にするということはこういうことと、私は考えています。大数の法則を味方につける、のが鹿子木式です。

(2)よくわからなければ手を出さない

2022年1月は114円前後から始まり、10月には1ドル150円の円安に突入しました。1日の変動幅も大きく揺れてました。
私は、月足でトレードしていましたが、途中でリミットで約定して、利益にはなりました。そこから、どんどん円安に振れて行っていましたが、いまさら追加を入れるのもリスクが高いと判断して、様子見してました。これは自分が入る相場ではないと。
ほかのクロス円も円高で荒れてきたので、クロス円はしばらくトレードしないでおこうと考えました。

鹿子木式では全28種類の通貨ペアを対象にしています。円・ドル・ユーロ・ポンド・スイスフラン・豪ドル・カナダドル・NZドルの8つの通貨の組み合わせです。クロス円は7種類、ドルストレートは6種類、ユーロクロスは5種類、その他の通貨ペアは10種類になります。クロス円を外したとしてもあと21種類あります。

FXの相場にはプロも素人も混在しています。プロの持つ知識やシステムには遠く及びませんが、それでも優位に立てるのところは、「よくわからなければ参加しない」ことです。ここがプロとの違いになります。毎月、目標の利益を出すことが必要なプロと違い、大荒れの時は触らないことができます。

とはいえ、クロス円は見送っていますが、他の通貨ペアまでも大暴れしていたわけではありません。ここでは大丈夫、と思えるところでトレードしていけばいいだけです。ただ、こんなことができるのも、長いデモトレードで練習してきたおかげです。たしかに1年は長いです。いやになりますけど、最初からスムーズに言っている方はいいですが、私は何度も調子にのって、損を出すことがあり、「これは本番だったら終わってた」と反省してました。