鹿子木さんの「FXチャート分析の教科書」は、あとがき入れて177ページの本ですが、勝ちパターン解説が始まるのが97ページです。そこまでは、FXを始める前の心構えの注意事項になっています。注意事項が長いのは、理由があります。
今の世の中にはFXについていろいろな動画やサイトや本がでています。
・勉強しなくてもいい
・たった1日5分
・ほったからし
・300万円が1年で1億円になった
などという真実なのかどうかわからない話がいくつもでてきます。
それに比べるとこの本は、パッとしないなあ、夢がないよな、華がないよ、。。。。という感じですね。
私も最初はそう感じてました。しかし、本当のお金儲けなんていうのは、しっかり勉強して、毎日のルーチンをしっかり行う、そんなもんです。夢やギャンブルではお金儲けはできません。
たしかに、300万円を1億円にするのは不可能ではありません。1回の取引に全額を突っ込んで、何回か勝ち続ければ1億円に到達します。しかし、どこかで失敗すればそこでお終いです。300万円がなくなっておしまいです。レバレッジをかけているともっと酷いことになります。初心者がやるものではありません。
素人の投資の大原則は、小さな儲けを狙って、小さなリスクをとる、というものです。ギャンブルではない、ということです。
素人はFXで勝てない、という話もよくでます。
証券会社で働く人をプロとすると、採用面接があって、投資業務に向いているかどうかを判断されます。その後、新人研修を経て小さな取引から始まって、徐々に大きな取引へとステップアップしていきます。入社できたからといっても、その段階で成果ができなければ、退場となっていきます。プロこそきちんと勉強していると思われます。
それに対して素人は
FX会社に申込すれば、もう自分の口座の最大まで取引できます。勉強しなぇれば、素人が負けるのは当たり前です。
負ける、というより『自滅』ですね。
私のような素人には、あぶない取引を叱ってくれる先輩もおらず、自分が毎月いくら稼げばいいのかの目標も自分で決めないといけません。
自分で自分を律する必要があります。これが難しいです。
デモトレードであっても、取引がうまくいって利益が積みあがって行った時の高揚感は得難いものです。エントリーしただけであとは市場に任せているだけで、1カ月の給与を得られたとしたら、それはもう大喜びです。
といっても現実には、取引はうまくいかず、損切りが続いていくことになります。
鹿子木式で本当に大丈夫か?
ほかにいいやり方はあるのでは?
ボリンジャーバンドではなく他のテクニカル指標のほうがいいのでは?
と迷いが生じます。
迷うことがあることを前提にしてください。なんのためにFX取引をするのか。いくらの収益が必要なのか。
自分の人生を考える必要があるよ、ということです。暴走せず、迷走せず、FX取引をやりきるにはどうすればいいのかを考えることが必要です。